未経験が職業訓練校に入学したら、最初の壁は数学だった

職業訓練校

前回の記事(第1話)
港湾を辞めて職業訓練校に入学するまでの話を書きました。
12年間港湾で働いた私が、未経験からネットワークエンジニアを目指した話 | 未経験からITへの挑戦と現実

今回はその続き、実際に職業訓練校に入学してどんな場所だったのかをお伝えします。


南大阪職業技術専門校ってどんな学校?

南大阪職業技術専門校は、5つの科目がある比較的大きな訓練校です。

自動車整備科、電気主任科、WEBデザイン科、ビジネス化学科、そして私が通った情報通信科。なお自動車整備科と電気主任科は2年制です。各科目20〜30名規模なので、全体ではなかなかの人数になります。

少し山の方に位置しているので、車がない場合はバスを使う必要があります。ただ敷地内は緑が多く、教室は冷暖房完備で快適でした。外にはベンチもあって、昼休みにそこでご飯を食べている人もいました。

車通学もできるので、私は車で通っていましたが不便は感じませんでした。知らない人とすれ違う廊下、ベンチで昼食をとる人たち。まさに「大人の学校」という雰囲気でした。

職業訓練校を検討している方には、環境という意味では間違いなくおすすめできる学校です。


クラスの雰囲気・メンバー

入学初日、教室に入ると当然ながらみんな緊張していました。知り合いもいない、年齢もバラバラ、職歴もバラバラ。そんな状況でしたから。

でも1ヶ月もすれば、すっかり打ち解けていました。

クラスメートの顔ぶれが面白くて、一番下が26歳、一番上が58歳。現役SEあがりが3人、元ITコンサルまでいたのにはびっくりしました。他にもAU携帯販売店の店長、トラックドライバー、自転車屋さん、倉庫業など、本当に老若男女・職業バラバラでした。

「こんなにいろんな人が集まるんだな」と思ったのが正直な感想です。


1日のスケジュールと時間割

9時集合、9時15分から授業スタートです。

  • 1限目 9:15〜10:45
  • 2限目 11:00〜12:30
  • 昼休み 12:30〜13:15
  • 3限目 13:15〜14:45
  • 4限目 15:00〜16:30

1コマ90分、1日4限という流れです。1・2限は同じ科目、3・4限も同じ科目で、午前と午後で別のカリキュラムを進めていく形です。

4人の先生がいて、入学翌日からさっそく4つのカリキュラムが同時にスタートしました。

  • 1人目:CCNA
  • 2人目:数学
  • 3人目:オフィス基礎
  • 4人目:基本情報技術者試験

正直、最初は「大丈夫か?」と思いました。私は高卒で、学生時代にこんなに長く授業を受けた記憶がなかったからです。社会人になってからはなおさらです。でもやってみると、意外と慣れるものでした。


1年間で取得できる資格

情報通信科で1年間かけて目指す資格はこちらです。

  • CCNA
  • 基本情報技術者試験
  • LinuC
  • 電気工事士2種
  • 工事担任者デジタル1級
  • 第一級陸上特殊無線技士

ただし資格取得は強制ではありません。「取りたい人は取ってね」というスタイルで、そのためのサポートと授業はしっかりやりますよ、という方針でした。

正直、最初にこのリストを見たとき「電気工事士?無線?ネットワークエンジニアと関係なくない?」と思いました。CCNALinuCはまだわかる。でも電気や無線の資格は自分には関係ないだろうと、この時点では思っていました。

入学までの間に色々調べていくうちに、CCNAネットワークエンジニアを目指すうえで体系的に学べる資格として業界でも評価が高いということを知りました。シスコのルーターやスイッチの実機演習もあることだし、まずはCCNAを頑張ろうと思っていました。
また基本情報技術者試験もIT業界への転職に有利と聞いていたので、この2つは取れたらいいなと漠然と思っていました。

まさかこのリストにある資格すべてにチャレンジすることになるとは、この時点では考えてもいませんでした。


最初の壁は数学だった

翌日からそれぞれの授業が時間割通りにスタートしました。CCNA基本情報技術者試験など、いよいよ本格的に勉強が始まった感じでした。

その中で最初に壁にぶち当たったのが、数学でした。

ネットワークを学びに来たはずなのに、数学の授業は復習という位置づけで、二次方程式、2進数、16進数、三角関数と、とんでもないスピードで進んでいきます。小テストも前日に行った単元の復習として毎回実施されました。最初は中学レベルからのスタートでした。

「しかもこのスピードで?」
と思いました。正直、まさかIT系の訓練校で数学をやるとは一ミリも思っていなかったです。これは鮮明に覚えています。

先生からは「これは後々の資格試験に必ず役に立つから頑張ろう」と言われました。確かに後になってわかりましたが、ネットワークの計算やdB計算など、数学の基礎知識が必要な場面は多かったです。

勉強してこなかった自分には正直キツかったです。でもここでついていけなくなったら終わりだと思っていたので、必死にくらいつきました。家に帰ってひたすら勉強したり、居残って先生に教えてもらうこともありましたね(笑)

ところが不思議なことに、この数学の授業がクラスの団結力を生みました。みんなで教えあうようになったんです。現役SEあがりの人が丁寧に教えてくれたり、逆に自分が別のことで助けたり。「一緒に乗り越えよう」という雰囲気が自然と生まれていきました。

まさかの数学が、クラスをまとめるきっかけになるとは思いもしませんでした。

そしてこの数学には、この後も1年間悩まされることになるのですが、それはまた別の話です。


数学以外の授業も同時進行で始まった

数学に苦しんでいた一方で、他の授業も同時進行でどんどん始まっていきました。

基本情報技術者試験の授業は過去問をメインに進めていくスタイル。オフィス基礎はWordやExcelを使った資料作成や関数の基礎。そしていよいよCCNAの授業も始まりました。

正直、最初はどんな授業なのか全く想像もできていませんでした。でも実際に始まってみると、自分が思っていたよりもずっと楽しくて、気づいたら夢中になっていました。

その話は次回詳しく書きます。


次回の記事(第3話)
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初めてCiscoネットワーク機器を触った日、そして絶望した話 | 未経験からITへの挑戦と現実

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